その瞳に映して。~先生に恋した私の恋愛日記~


その時だった、誰かに強く頭を叩かれた。

「いってぇ~!何すんだよ?!」

「ん?なんだぁ?騒がしいぞ~翔あたり!」


肝心なことを頭の中で言おうとした時、それ以上言うなって言うように、見事に何かが頭に当たったんだ。


「誰だよ?!」

「オレオレ~♪」

「健かよ~・・・ビビッたぁ・・・」


こんなオレたちのコントみたいなやり取りでクラスは一瞬にして笑いの渦に溺れるんだ。

そう・・・いつもなら繭も一緒に・・・。



でも・・・最近の繭は・・・オレと健のやり取りを見ても・・・笑わなくなったな。


笑わないどころか・・・オレたちの方も振り向いてくれなくなったな。





繭?





繭に何があった?




もう・・・・オレじゃダメなのか?



「う・・・しょ~お!」


「ん~?」

「おまえら最近どしたの??喧嘩中でちゅかぁ?」

「おまえ直ぴーみたいな言葉使いすんなよ!」


そしたら・・・オレが【直ぴー】って言った瞬間・・・本当に一瞬だけど・・・繭がこっちを見たような気がしたんだ。


オレの気のせいかもしれないけど。

健は・・・やっぱいつでも仲間のこと見てるんだなぁ。



こんな健だから・・・皆付いてくんだろうな。


オレは・・・心から健に感謝した。


健といるときのオレは・・・少しは繭のこと忘れて楽しくなれるから。
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