白猫
「……ねぇ、伸也」

「んー? なんだー?」

呀江が教室を出た後の授業中

亜芽は隣の席の伸也に話しかけていた

「どう思う?」

「…なにが?」

「呀江のこと…なんか、様子が変じゃなかった?」

「…様子? どこが変なんだよ」

訝しそうな顔をしている伸也とは反対に、亜芽は真剣な顔をしている

「雰囲気よ、なんかいつもより暗いというか…辛そうというか…」

「…まぁ、いつもと雰囲気が違ったな」

「でしょ?」

「でも、なんで違ったんだろうな…」

「「んー……」」

「こら、そこ喋るな!!」

二人が唸っていると前からチョークが飛んできた

「あでっ!」

「わっ、あっぶなー…」

亜芽は何とか避けたが伸也は頭に当たったようで

後ろに軽く仰け反っていた
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