ピュバティ ブルー


美しい女性の唇が、やはりしっとりとした青で、まるで紅をひいたように色づいていった。



青年は唇への色づけに筆を使わず、自らの華奢な小指でいとおしそうになぞった。



そして淡い溜息をひとつつくと、土手の草わらにゆっくりと腰をおろした。

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