しあわせとふしあわせのあいだ。
しあわせ。

きりん

真っ白いアパート。

僕が一番最初に住んでいた家。
近所には沢山子供がいて、その殆どが男の子だった。

僕は、お父さんとお母さんに大事に大事に育てられていた。
特に子供好きだったお父さんは、僕を可愛がってくれた。女の子だった僕にバットを持たせたり、戦隊物のフィギュアを買ってくれたり、お母さんは隣で呆れていたけれど。

僕は生まれたときから、お父さんにそっくりだと言われていた。

大好きなお父さんと似てるだなんて言われて、僕は凄く嬉しかったのを覚えている。



でも僕は、お母さんの言うことを聞かない子供だった。

駄目だと言われたことは大抵やって、仕舞いには怒られた。夜泣きも酷かったらしく、連日お母さんは神経を磨り減らしながら夜中も僕の世話をして、……昼には言うことを聞かない僕の面倒をみて……。


そしてもう一つ。


当時の僕が知る由もない所で、お母さんはストレスを抱えていた。

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