恋華

知りたい。

何にもなく日にちだけが過ぎた。

そして、いよいよ体育祭の練習が始まった。
どこの軍も必死に練習に打ち込んでいた。

そんな中、私も応援団なので、練習に参加していた。
私の前で、一生懸命練習している、雪乃。
それを私は、何にも言わず、雪乃の後ろでぼ~っと見ていた。

ふと、顔をそらしてみると、私の視界に、
良太先輩の姿が飛び込んできた。

良太先輩は、5人6脚の練習をしていた。
必死に練習している先輩を見て、かっこよくて、
顔が赤くなった。

そんな私を見ていた、雪乃が、
「へ~やっぱ良太先輩の事気になるんだ~」
と、からかってきた。
とっさに私は、
「違うって、ただ同じ軍だから、見てただけ・・・。」
なんて言ってごまかした。
「ふ~ん」
雪乃は、私を見抜いたかのようにそう言った。




良太先輩はどういう存在なの?
私は、良太先輩のこと、何も知らない。
何が好きで、どんな人がタイプで、好きな人は居るのか、
彼女は居るのか。何も知らない。
でも私は、その全部が知りたい。






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