イケナイ関係。
発端
先に沈黙を破ったのはあたしだった。

「なんで・・・彼女なんて言ったの?あたしが幹を殺しかけたんだよ!?あたしこんなに最低なのに・・・なんでっ!?」

叫ぶあたしをよそに幹は穏やかに笑った。
「だってお前あの医者・・・嫌だったんだろ。」
あたしはこの幹の笑顔を見てやっと気付いた。


あたしは・・・気が狂ってたんだ・・・。

あたしはやっと正気に返った。
そして幹の仕草にドキドキしてた。
泣いてわがままを言って幹を言うとおりにしてた頃は全然ドキドキしてなかった。だって・・・そんなの本当の幹じゃなかったから。




やっと気付いたよ・・・。もう遅いかもしんないけど・・・。ごめんね。


呆然とするあたしを見て幹は悪戯っぽく笑った。

「やっと気付いたか?」
「えっ・・・!?」


またあたしの心は見透かされてる。

「気付いたんならいーよ。別に怒ってねーし。お前のこと責めるつもりもねーから。」


なんで・・・?あたしはこんなに酷いことをしたっていうのに・・・。こんな自分のことしか考えてない最低女を許すっていうの!?

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