愛言葉

架月の想い






莉月に意味わからねぇことを言われて数日が経った。

いまだに俺には、あいつの言った意味がわからない。



あいつは俺に、もう関わりたくないって言った。

あいつはもう俺のことを嫌いになったのか?

野々村をちゃんと大事にしろってことか?

………いや。違う気がする。でも他に心当たりなんかない。……わからない。莉月自体が。



「…………………」

「架月くん?」

「え…あ……ごめん。なに?」

「………いや…いいよ。なんでもない。鞠菜帰るね」

「あ、待って。送る」

「え…ほんと?」

「嘘言ってどーするよ。ほら、行くぞ」

「うんっ」



野々村は今までに見せたことのない笑顔を俺に見せた。

俺は野々村を大事にしてなかったから……………





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