カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「‥サトシさん、桃香ちゃんに厳しすぎるんじゃないですか?」


お店が開店する前にシェーカーを振る練習をしていたら、翔太くんが心配そうに私とサトシくんのやり取りを見ていた。


「あ?」


私の不器用さに嫌気が差したのか、ここ最近サトシくんはとても不機嫌だった。


「サトシさん、僕にはもっと優しく教えてくれたじゃないですか‥。」


「おまえは黙ってろ!」


「‥二宮もこれくらいのことで泣いてんじゃねーよ!」


サトシくんはそう吐き捨てて、厨房の方へ行ってしまった。

< 147 / 460 >

この作品をシェア

pagetop