カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「桃香ちゃんに足りないのは自分に自信を持つこと。」


康介さんが優しく微笑む。


「そして‥そのためには何かを全力でやり遂げること。」


「そうしないと、このカクテルの作者みたいに「これが究極のカクテルだぁ!」なんて胸を張って言えないでしょ?」


私の瞳からボロボロと大粒の涙がこぼれ落ちた。


なんか‥今まで悩んでいたことが、とても小さなことのように思えた。


「桃香?」


美咲が心配そうに私を見た。


「‥康介さん!私をこのお店で働かせてください!」


私は立ち上がって、康介さんに頭を下げた。
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