どこまでも、蒼く


三年生のこの時期、先生たちは焦り出す。
なぜかって?

それはもうすぐ卒業だから。
それともうひとつ…
進路のこと。

俺は進路なんて当然のように決まっていない。


成るように成る。
こう思っていたら、もうこんな時期になっていた。


『…めんどくさ…』


俺は目の前に置かれた一枚の紙切れを見つめては溜め息を零す。


その紙切れに書いてある文字。

《進路希望調査》


第一志望から第四志望まで書く欄がある。
正直こんな書いてどうするんだよって思う。



『嵐、どうかした?』


すると隣にいた陽菜が、俺を見つめてこう聞いてきた。

その瞬間、心臓がどくんと飛び跳ねる。


まだ慣れていないんだ。陽菜を見る度、未だに心臓が飛び跳ねる。
もう1ヶ月を過ぎたのに…

いい加減慣れて欲しいと毎日思っていた。



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