どこまでも、蒼く


『可愛い子だといいな!』


隣では転校生を待ち遠しく思うすばるがいる。
そして学校に近づいていくと、今日も小説を読みながら、俺たちを待っている馨がいる。


今日もいつもと同じ学校生活が始まる。
だけど、今日は昨日より一味違った。


昨日変な女に会ったのは校門の前。
何かに気がついたように、校門の付近を見下ろした。
そこは変な女がしゃがんでいた場所。


俺は見つけてしまった。その場所の土が膨れ上がっているのを。

きっとあいつが、萎れた雑草のお墓を作ったようだ。


『…馬鹿じゃねぇの』


お墓を作ってどうするんだよ。
本当に変わっている。



お前は今まで会ってきたやつの中で、一番印象に残る人間だった─…。



いつもより少し早く学校に着いてしまった俺たちは、三人で転校生について語っていた。

俺は話を聞くのみなのだけど。



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