アネモネ*~風、君を愛す~
「ご、ごめんさない」
アツの困った顔を見て、
思わず出た言葉。
アタシを勝手に連れて来たのはアツ。
でもあの手を振り解いて逃げることだって、
アタシには出来たかも知れない。
それでもアタシの中で、
「この人なら…」って。
出会ったばかりなのに、
何故だかそう思うアタシが居て…
「何で謝るんだ?」
「いや、何か困ってるみたいだから。
中学生とか困るでしょ?アタシ、帰ります」
泣きそうだった。
アタシは下を向いたまま、
リビングを通り抜けて、
玄関へと向かった。