あたしと彼と白いキャンバス
11.怒涛
インターホンが鳴る。



「やあ」


マンションに篠宮先輩が訪ねてきたのは、12時きっかりだった。

扉を開けると、あのキラキラ笑顔。


「…なんであたしの家を知ってるんですか」

「学校に聞けばわかるよ。『部活の後輩に用があるので教えてください』って」

「ええ~…」

「俺は先生方に信用されてるからね」


そうでしょうとも。



「じゃあ、行こうか」



先輩の手があたしの手に触れた。
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