あたしと彼と白いキャンバス
新しい家族との生活にすぐに馴染むことなんてできなくて、

お父さんとミカさんとエリカの笑い声を聞くたびに疎外感に苛まれた。



ミカさんはいい人で、

エリカは可愛い。


それが余計にあたしの心を凍らせる。





――いつのまにか。


あの3人こそが本物の家族で、
あたしは違う生き物なんだと思うようになっていった。



お母さんとあたしは過去の亡霊になってしまったんだ。



そんなふうに殻に閉じこもった。
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