あたしと彼と白いキャンバス
「…あの、もしかして先輩たちも泊まる気なんですか?」


恐る恐る新太郎先輩に問い掛けると、彼もごろんとその場に寝転がった。


「まーまー、気にしない気にしない」


うわあ。完全に泊まる気だ。

予備の布団は一組しかないのに。



「志乃…」


どうしよう、と助けを求めて彼女を見ると、そこには子供のように目を擦る姿が。


「結ちゃん、あたしもちょっと眠くなってきたかも…」


途端、新太郎先輩の瞳がキランと輝く。


「おし、じゃあ俺と寝るか!」

「待ていっ」


篠宮先輩が眠ってしまった今、あたしが新太郎先輩にツッコミを入れるしかないのだった。
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