100万回の愛してる。
力強い言葉に
中学生、3年目の春。
新入生を迎える入学式に私たち3年生は出席した。
体育館の扉から次々と入ってくる新入生の表情は硬くて、
3年前は私もあんな感じだったな、なんて
考えると、すごく懐かしく思った。
「なぁ、結子っ。あの子むっちゃ可愛くない?」
後ろの席に座る沙紀ちゃんが指を指すちっさな男の子は
身長がちっちゃくて可愛らしい子。
「…沙紀が好きそうなタイプやな…。」
そう言うと沙紀が大きい声で「やっぱり?」なんて言うから
近くにいた先生に怒られてしまった。