楽園─EDEN─
───…バンバンバンッ!
霧闇深い辺りに響いた銃声の音
その天をつんざくけたたましい音に、上空を迂回していた烏達が一斉に騒ぎ出す。
この城には似つかわしく…しかし、この城の城主である若い姫君を想像すると、あまりにも似つかわしくない音
───…絵になる。
アダムは、そう思った。
目の前には、数発の銃弾をあびて息耐えた銀髪の少女の姿
それを見下ろすのは、未だ硝煙の立ちのぼる拳銃を手にした一人の“少女”
腰につく漆黒の髪をゆっくりとなびかせ…彼女が振り向いた。
返り血を浴びて、汚れた白いYシャツは鮮血に濡れた薔薇のよう…そんな彼女は、口端だけを歪めて微笑う。
しかし、本当は笑っていない心をその瞳は映し出していた。
見つめ合った二人の間に、黒い羽が一つ…ゆらり、ゆらり、と舞い落ちる────…