ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~


「それでね、ちょっと啓介に相談があるんだ」


いつもと同じようにニコッと笑った犬飼くん。

だけどなんだか、いつもの雰囲気とは少し違う気がする……。




「高校卒業まで、俺が奈央ちゃんの隣に居ちゃダメかな?」




……え……?

犬飼くんが、私の隣に……?




「……それって、良太郎が結城さんの恋人にってこと?」


いつもより低い声で、啓介くんが犬飼くんを見る。


「そういうことになるね。 やっぱりダメかな?」


啓介くんを真っ直ぐに見つめる犬飼くんは、とても真剣な顔してて……その言葉が冗談なんかじゃなくて、本気なんだということを知る。


だけど私は啓介くんと居るって決めたし、犬飼くんもそれを理解してくれていると思っていたのに……。

なのに、なんでこんなことを……――。


「結城さん」

「えっ……」


啓介くんが、私を呼ぶ。


「少し、良太郎と二人で話したい。 外してもらってもいいかな?」

「あ……は、い……」


啓介くんの瞳は、凄く冷たい。
いつもの優しさや落ち着きもなく、怒りや苛立ちを感じるような瞳……。

そして、それを真っ正面で受ける犬飼くんは、不敵な笑みを浮かべていた。


まるで、これから殴り合いの喧嘩でもするような……いつもとはまったく違う二人……。


「ユウ」


ビクッ....


啓介くんの声が、更に冷たくなる。

これ以上ここに居ちゃいけない。 それを感じた私は、逃げるように暗室の外へと出た。


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