True colors

｢さっ、行こう海君！｣


私は海君と買い物へ出かけた。


スーパーでお菓子とジュースと雑誌を買って家へと向かった。


｢麻梨亜ちゃんっておもしろいね。｣


クスクス笑いながら海君が言った。


｢えっ……どこが…！？｣


｢だって麻梨亜ちゃん全然金持ちにみえないんだもん。こんなの麻梨亜ちゃんが頼めば誰かが買ってきてくれるんじゃない？｣


(そっか…。私は金持ちのお嬢様になったんだ……。)


｢まだ……、お父さんとの暮らしに慣れてなくて…。それに私はいくら親が金持ちでも自分のことは自分でやりたいと思うな。｣


｢そっか…。そういえば最近お父さんと暮らし始めたんだよね？ 前お母さんがスナックで働いてたって言ってたけど離婚する時にお金なんてたくさん貰えたんじゃ………。｣


私の表情が曇っているのを察して海君は話しをやめた。


｢ごめん……。不謹慎な話しだね……。｣


申し訳なさそうにする海君に私は笑顔で言った。


｢うちのお母さんとお父さんは結婚してないんだ……。 お母さんはプライドが高い人だから縋ってお金を貰うようなことはしなかったんだと思う……。｣