となりの空席
「た、タケル!?」
タケルがものすごい速さで走ってくる
「タケル!?学校は!?」
「コレ...」
「え?」
タケルがくれたのは綺麗な十字架のネックレス
「俺は、お前の好きなものとかわかんねーから...それでガマンしろ」
タケル...顔真っ赤...
「うん。大切に、大切にするね」
涙はもう出ないと思ったのに止まらない
「お前、俺らのこと忘れんなよ!!」
「元気でな!!」
「うん...絶対忘れないよ」
そう言ってドアを閉めた
車が動き出して
やがてタケルも史織も見えなくなった
一粒
涙が頬をつたった