3割の恋。
知らない顔
歩夢との日々は楽しかった。

デートのときは必ず携帯の電源を切ってくれた。

そのことが、あたしは凄く嬉しかった。

ホストっていう仕事柄、その行為は普通の人より大変だってわかっていたから。

歩夢は少しずつ自分のことを教えてくれた。

あたしとタメだということ。

昼間は大学に行ってること。

本名は武だってこと。

でもホントに少しずつで、あたしが色々聞くと

「内緒。秘密は多い方が面白いでしょ?」

と笑ってかわされた。
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