茜色
あれからあたし達は少し気まずい空気だったけど、会話はできた方だと思った。
どっちも、お互いのために新たな一歩を踏み出そうとしているんだね。
「『ただいま。』」
食堂にいたみんながあたし達の方に振り返って笑顔でおかえり
って言ってくれた。
「ねぇ。お婆ちゃんはなんて言ってたの?」
この話は孫の零にも言ってないんだ。
『なんか2人で留学しないかって言われた。』
「「「「り、留学ぅ!?」」」」
みんなが一斉に叫ぶから不意にも耳を塞いでしまった。