【短編集】砂糖をかけたみたいに








「怪我ない?大丈夫?」

何回も心配そうに聞いてくるもんだから思わず笑ってしまった。

そうしたら彼も笑ってくれて・・・きゅん。

ずっとあんまり男の子との関わりなかったから新鮮な気分。










「あ、着いた」

彼はそう言うなり本当にごめんねと申し訳なさそうな顔をしながら電車を降りてしまった。

律儀な人だなぁ。

なんかそのことが面白くてくすりと小さく笑みができる。

なんだかその日は憂鬱な気分が消えてた。












彼の名前、聞いておけば良かったな。






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