空の大きさ


しばらく俺たちは2人して窓の外を眺めていたけど、急に堀内が俺の方へ向き直した。



「桐島は今日は手伝わないの?」


「いや、手伝いたいんだけど、せっかく腕がもう治りそうだから今日はまだ無理したら駄目なんだって」



そう医者に言われた。



「あ、もう治るんだ?」


「おう。やっとまた野球できる」



そう思うと自然と笑顔になる。



「そんなに野球好きなんだ?」


「まあな。小学生の頃からやってるし」



野球のおかげで健吾と友達になれたし。



すると、



「そっかー」



と声がして堀内を見てみると寂しそうな顔をしていた。





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