終電、

*関係






「おはよー!」


翌々日大学にいくと、なんだかあいみがにやにやしてる。


香奈もあいみの様子を見てにやにや。



「なんだよう。」



私は机にバッグを置きながら言う。





「実は、彼氏ができましたっ!!」


「えっ!?まじ!?」



あいみの発言に驚く私。
だってこの前まで彼氏ほしーいって言ってたじゃん!!




「うん!バイト先の一つ上の先輩なんだけど、めっちゃ優しいの!」




あいみはもう目がハートマーク。







いいなあ。




素直にそう思った。





その日の帰りはあいみは彼氏の車で帰っていき、わりと家が近い香奈とは一緒に歩いて帰る。






「志穂、ほんとはすきな人いるんじゃないの?」



「え?いや…いないよ。」


一瞬浮かんだのは修さんの顔。


でもはっきり言えなかったのは、修さんの私に対する気持ちがはっきりしてないから。







佐伯のこともあって、もうつらい恋はしたくないって自分を抑えていたこともあるかも。






「そう?…でも、なんかあったら話してね。最近志穂、楽しそうだけど、たまに悲しそうな顔する。」





図星。


でも、私のことちゃんと見ててくれたんだって、少し嬉しかった。




「そっか…。うん、ありがとね。もうちょっと気持ちの整理がついたら話すね。」



「うん。」






それ以上つっこんでこない香奈がありがたかった。








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