宵闇
笑顔の復讐。
なんで、あのヒトだけ幸せそうな顔をしているの?

アタシから彼を奪ったくせに。

そ知らぬ顔して近ついて・・・

ねぇ?それって計算だったわけ?

彼が好きそうな笑い方も勉強したわけ?

アタシは、はらわたが煮えくり返るほど、怒り狂っていた。

でも、あえて顔に出すことはしない。

どう復讐してやろうか笑顔の下で考えるんだ。

どんな方法が効果的なのか

どんなやり方で追い詰めようか

どんな顔をして彼女の笑顔を奪ってやろうか・・・。

アタシの頭はそれでいっぱいだ。

アタシから彼を奪った罪は重いのよ。

そして、アタシからあっさりと去っていった彼も許すなんて事はしない。

同罪なのよ。

泣いたりわめいたりは子どものすることだからしない。

そうね・・・笑顔で復讐するの。

表は天使のような優しい笑顔。

裏は悪魔のような冷酷な顔。

さぁ、どうしてくれようか・・・。

アタシは頭の中で考えながら、笑顔を振りまく彼女に近ついていった。

これから始める復讐の第一歩として。
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