雪の足跡。
爺さんが家を出て三日絶つと、ヘロヘロの私にわかったことが二つあった。

爺さんはもう帰ってこないんだということ。

そしてもうひとつ、爺さんは写真の婆さんに会いに行ったってこと。


どうしてわかったのか、自分にもわからないけれど、多分野生の感ってやつかしらね。


婆さんが生きているかはわからないけれど、とにかく爺さんは婆さんに会いに行ったんだ。





私はこれからどうしようかしら、ここで飢え死にするわけにもいかない。




爺さんに会いに行こうかしら。




大嫌いな雪道を歩いて。








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