短いの【ショート集】



女からの手紙を読んだ後、大きなガラスの灰皿の上で火をつけ燃やした。
女を殴った灰皿には今も赤い血が凝固して残っている。

愛故にと言うのなら俺の方だ。


「誰からの手紙?」新しい女が俺を蔑む様に口を開いた。俺は女の足下に跪き、哀願するように言った。

「前の女です。ごめんなさい。僕を叱って下さい……沢山叱って」

彼女は燃えかすの残った灰皿を振り上げた。
俺は痣だらけでグチャグチャの彼女の写真を見て、羨ましさに勃起した。






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