619
挑戦的な自己紹介に、トモヤはゴクリとつばを飲み込んで、全身を硬直させた。

「先生、それは分かってます。もっと他に、アメリカの話とかしてください」

幼くとも女は女、ということか。教室に漂う妙な雰囲気を読み取ったユカちゃんは、会話の流れを変えようと声を上げた。

「おー、なるほどなっとく。じゃあ、先生の故郷の話とかするね」
< 25 / 117 >

この作品をシェア

pagetop