同じ顔のひとが二人いるってわかったらあなたはどう思いますか
「おい!カーディガンは校則違反だぞ七瀬!・・・あれ、七瀬?」


「噂をすれば影ってやつだね〜委員長さんおはよ☆」

そこに現れたのは委員長さんこと斎藤梓くん。


私より小さい身長に童顔も相まって、やっぱり中学生には見えない。

髪もあまり短くないし、女の子みたいだ。

眼鏡ごしの大きな瞳は不思議そうに私たちを見ている。

うわぁ、睫毛なが・・・


「あ、おはよう梓くん。二人とも、こちら委員長さんこと斎藤梓くん。」

「え?お前、三つ子だったのか!?」

「うん。えっと、こっちが木乃ちゃんで・・・」

「・・・どうも」

「お前、この学校はカーディガン禁止だぞ!明日から気をつけろ」

「・・・・・・」

「それでこっちが・・・」

「な、七瀬火奈です!よろしく梓!!」

え?と思うほど勢いのいい挨拶。そして梓くんの手を握ってぶんぶんと振っている。

「あ、あたしっ、風紀委員会にはいろうと思ってっ、」

「あぁ、そうなのか。よろしくな、えと・・・火奈」

「! よろしくっ!!」

「じゃあ俺は教室行く。上窪、七瀬、また教室でな。火奈と木乃も、よろしく」

「うんっ!よろしくっ!!」

火奈ちゃん、よろしく三回目。
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