叶わなくても
あたし達が向かった先はもちろん、拓哉さんのお店。

「こんにちは」

「おう」

「いらっしゃい」

「いらっしゃい」

声が、、三つ聞こえる。

拓哉さんと香奈さんの間に生まれた一人目の翼君。

拓哉さんに似て、将来イケメンになりそうです。

「香奈さん、お腹どう?」

「ん~、ちょっと大きくなってるかなぁ・・・」

そうです。

香奈さんのお腹には、赤ちゃんが居るのです。

「どんな気分? 妹が出来るのは」

翼君に、聞いてみる。

「嬉しい!!」

無邪気な笑顔で言う、翼君。

「だって!!」

「拓哉さんは?」

あたしの言葉の続きを拾って聖也が聞いてくれる。

「そりゃ嬉しいに決まってるだろう」

「だよねぇ・・・」

「俺らも、結婚して早く子ども作ろうか?」

「うん・・・\\\」




二人の店を、後にしてショッピングモールへ。

「ねぇ、結婚してもずっとずっとラブラブで居ようね?」

「当たり前」

そう言って、聖也は笑った。
< 111 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop