「言うわけないって、んなこと。つか、波瑠って誰」

「山本波瑠。8組の…知らないの?」

「知らない…ちょっと待って」


山本…山本?


「同じクラスの、山本が池田のこと好きって池田に言った」


…あいつ、8組の山本のことだと思ってたんだ


「…えーっと、じゃあ。池田くんの、間違いってこと?」

「多分…」

「……ごめん!思いっきりぶっちゃった…痛くなかった?」

「…ちょっと、痛い」

「ごめんーーーー。なんか、あたし思いっきり勘違いしちゃったみたいで…ほんと、ごめんね?今度、何かおごるから!」

「いや、いいけど…」


これが、衝撃的な出会い

これから、始まっていくわけで



その数日後、食堂で雨荻はアイスをおごってくれた

「何アイス?」

「…抹茶」


買うのに待っている間、沈黙が続く


「そういや、何で俺のケー番知ってたの?」

「宇野から聞いた」

「宇野と…仲いいの」

「まぁ…普通ぐらいかな。同じ中学だから」

「ふ-ん」

「あ、よかったらメアドも教えてくれない?」

「うん」


その3ヶ月後、俺らは付き合い始めた



< 3 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop