LOVE★sick



別にいいもん。

嫌味なんか。


いつもの事だし。



先輩は周りの声に気づいているのかいないのか、スタスタと歩く。



「あ、悪い。速かった?」



あたしが小走りだったせいか、先輩は立ち止まってくれた。



「だ、大丈夫です。ちょっと周りに気をとられて……」

「そっか、」



そう言って先輩はあたしの歩くペースに合わせてくれた。



優しいなぁ〜…。



「先輩、後夜祭も出るんですか?」

「後夜祭? あー…」



顔を上げて、考えたように呟く先輩。



「面倒だから出ない」



えぇぇ〜!!



< 217 / 621 >

この作品をシェア

pagetop