紅兎
再会

Poronerze

カランカラン


「おっはよん!」

「おぉ、シン」

シンはドカッと椅子に腰を掛ける。体型のいい青年だ。

「相変わらずスカスカですなぁ」

「うるせー糞ガキ」
マスターもガッチリした体つきで、シンと雰囲気が似ている。

目立つ事のない狭い通りに、ポツンと小さな喫茶店が建っている。古い感じはするが、フランス風のような洒落た空気を持っている。
Poronerzeという店だ。

「今日はデートでもするのか?」
マスターがパンを焼きながらにやりと問いかける。
何も言わなくても、注文する物がわかるところから、シンの常連振りが伺える。

「おう、朝一パチンコデート。まぁ彼女じゃないけど」


コトッ
シンお気に入りのブルーマウンテン・モーニングセットが出来上がった。
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