ハルサクラ

双子の転校生


今日は苺の声がしない。
(大丈夫かな…)

「おーい。」
誰かの声がした。
(苺っ!?)
わたしは振り返った。

「あっ…美穂ちゃん!」
「桜ちゃん、おはよー」
「うん。おはよ」
走ってきたのは美穂ちゃん。美穂ちゃんは昨日のことが嘘だったみたいに笑ってる。







美穂ちゃん、わたしこのとき美穂ちゃんは何も気にしてないって思ってた。
だけど美穂ちゃんは悩んでたんだね?
…気づいてあげられくてごめんね?








がらっ――
「おはよー」
がやがや。
なんだか今日は教室が騒がしい。
「どーしたの?」
美穂ちゃんがある女の子たちに声をかけた。
「なんかー、今日、転校生くるらしいよ?」
「えっ、今日!?」
「うん!」
…なんてハンパな………。
「それで…みんななんでこんなに騒いでるの?」
「だって…その転校生は美男美女の双子らしいよ!?それに二人ともこのクラスにくるんだって!」



< 10 / 17 >

この作品をシェア

pagetop