オレンジ



「…そうだけど…会いたい人がいたから…」



そう言いながら俺を見た



「…こんな機会そうそうないし、今日来ないと、もう会えないと思ったから」



そういって、切なそうに微笑んだ



「ゆっ「おーい!そこの2人昼にしようぜー!」」


その声に2人のは視線は声の主に向いてしまい


由希音…そう言いかけた言葉は、颯太の声で掻き消された



「おー!今行く!」



そう返事をして「由希音、行こう」と声をかけ、2人でみんなの元へ歩いた


その間2人の間に言葉はなくて、ただ歩くだけだった



由希音…誰に会いにきたんだ?もしかして、俺か?



あの時の勢いならそう聞けてたかもしれない


でも、今はそんな勇気俺にない


そんな俺らの元に走ってきた颯太



「バーベキューするんだって!楽しみだなー」



とうきうきしながら笑顔で由希音に話しかけていた



「そうだね!私も久しぶりにする」



と、笑顔で答えてる由希音



俺はそんな2人を黙って見ていた


なにやってんだよ、俺…


そう思い俯きかけたとき



「由希ちゃん!飲み物選んでー」


「あ、うん!わかった!ごめんね、行ってくる」



李花に呼ばれ由希音は走っていった


そうなると颯太と2人になるわけで…


李花…ナイスと言うべきか、タイミングが悪いというか…


俺は苦笑いをしてしまった


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