BlooD〜バンパイアに恋した
~翔の家~

翔「実咲ちゃん…あの写真…まさか俺じゃないよな…
けど、牙があった…」

ピピピ…

翔「もしもし?」

紗季「あ、翔くん?私、水上紗季だけど?」

翔「あ、水上さんか。どうしたの?」

紗季「ごめんねこんな時間に。
あの後、どうなったのかな?って。結局戻ってこなかったし…」

翔「あー、ごめん。
咲夜ちゃんが痴漢に襲われてたから、助けてあげたら咲夜ちゃんが気を失っちゃったから家まで送ってあげたんだ。会長と一緒に」

紗季「そうだったんだ。それは災難だったね。
あ、実咲の部屋に上がった?」

翔「あぁ。すごく整理整頓されてて綺麗だったよ」

紗季「写真…見た?」

翔「え?あぁ…写真ね。見たけど?それがなにか?」

紗季「あの写真の男の子ね、ある日突然居なくなっちゃったんだって。
でね、私と実咲と男の子は
同じ幼稚園で、実咲が一週間ぐらいずっと私に泣きついててね」

紗季の回想。

実咲「紗季ちゃん…翔くんが…翔くんが…
居なくなっちゃったよ…」

紗季「実咲ちゃん?泣かないでよ。何か訳があるんだよ~?」

実咲「ずっと…一緒に居るってやくそくしたのに…将来結婚しよーねって約束したのに…」

翔「そんな事があったんだ…」

紗季「でね?その男の子の名前も
翔くんと同じ翔って名前だったの。だから、もしかしたらって思ってね」

翔「ごめん俺…子供頃の記憶がまったくないんだ…
だから、あの写真が例え俺と実咲ちゃんでも覚えてないんだ…」

紗季「そっか。なんかごめんね?
じゃ、じゃあ。また明日ね!」

翔「うん…またね」

ピッ!

翔「やっぱり、あの写真…」


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