Noёl


…渡辺は、今日をどう過ごすんだろう。

彼女と一緒に、この寒空の下に出掛けるのだろうか。

だったらあたしは、一日中ベッドに入っててやる。

絶対外になんか出ない。


無駄に天気のいい青空を睨み付けている所に、不吉な着信が部屋に鳴り響いた。

ゆっくりと携帯に視線を動かし、ご機嫌に鳴り続ける着信に向かってため息をつく。


…神様は、どれだけあたしに意地悪なんだ。


そう思いながらも、まぁ自業自得かとも思いつつ、嫌々投げ捨てた携帯に手を伸ばした。



…クリスマスなんて、大嫌い。












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