てん ―The pure story―



明け方、悲鳴の混じった泣き声と、壊れそうなほどドアをたたく音がして中岡と奈央は飛び起きた。



「何事だ!?」



中岡が玄関に向かっていき、すぐにドアを開けた。



「カオリさんか、どうしたんだいったい」



かおりの尋常でないようすに中岡は奈央を呼んだ。




「ゆうべはごめん、なんか疲れて眠ってしまって」






奈央の言い訳など耳に入らないかおりは、嗚咽をもらしながらやっとのことで口をきいた。





< 44 / 200 >

この作品をシェア

pagetop