月と太陽。
-耀平side-

驚いたのか、皆、何も言わない。

この沈黙を破ったのは、俺だった。

耀平「・・・だから何??」

夢は、小学校からの付き合いだけど・・・。

何だろう。

このキモチ。

俺。

今、すっげぇ、悔しい。

夢が、俺たちから、離れていく。

友達として好きだから、悲しい。

渡辺は、俺らの友情をどこまで、潰せば気が済むんだ??

何で、お前は、俺らにそこまでするんだ??

何か、恨みでもあるのか??

そう、言いたかった。

でも、美月の方を向くと。

今にも、泣き出しそうな顔で、渡辺を見ている。

美月は、渡辺のことが好きなのか??

耀平「なぁ・・・夢。俺らの親友、殺した奴の肩を持つのかよ??」

夢「・・・。」

耀平「俺らの関係って、たった一人の男のせいで、崩れんのかよっ??」

美月「ヤメてっ!!!」

耀平「美月は、黙ってろっ!!!俺は、今。夢と話してんだよっ!!!」

美月「友達同士で、喧嘩しないでよっ!!!」

耀平「美月が、口挟むんぢゃねぇーよっ!!!」

美月「耀平、いい加減にしなよっ!!!」

この一言で、俺の体の力が抜けた。

はぁ。

俺。

何やってんだろう??

俺、バカだ。

耀平「・・・怒鳴って・・・わりぃ。でも・・・。」

夢を殴ろうとした。

大きく振りかぶって、頬っぺたを引っ叩いてやろうと思った。

パシッ。

!?

俺の手には、俺よりもっと大きな手が、被さっていた。

ゆっくり、下にあった、顔を上に上げると。

渡辺の顔があった。
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