Moon
階段を下りていくと、
佑斗…らしき人がいた。
あたしは恐る恐る声をかけてみた。
「あの…。佑斗??」
振り返ったその人は、とてもかっこいい、
絶対モテるだろうなーと思わせる人だった。
「そうだけど…。」
わあっ佑斗めっちゃかっこよくなったじゃん!
「あたしはっ朱…」
「うわっ何こいつブスじゃん!」
……え?
「朱音おせぇなーまだかよー。」
「あたしが朱音なんだけど…」
すると一瞬佑斗が凍り付いた。
「マ…ジで?」
「うん。さっきはブスってお言葉どーも。」
佑斗の顔がみるみるうちに青ざめていった。
「佑斗はかっこよくなったねー。
・・・
あたしと違って。」
「え…あ…あの…。」
「ごめんなさいね。ブ・サ・イ・ク・で。」
「ちょっと待った!朱音にそう言う気はなかったんだよ!」
あたしは沸々と怒りがたまり、
ついに爆発を起こした。
「…あたしだったら言わないだぁ?
つまり心の中で思って嘘つく気だったって事か!
ふざけんじゃねぇーぞコラ!」
「…スンセン」
「貴様一生こき使ってやるからな!覚悟しとけよ!」