最果てのエデン

「それがどんな好きかだなんて全くわかんねぇけど、俺は美月が大事なんだ」

「…………イチくん」

「すげぇ、大事なんだ。それは本当に。だから、一緒にこれから分かり合って一緒に分かり合って言って欲しいし、理解してほしいし、理解したいし、進んでいって欲しいし、隣で笑っていてくれたらいいのにとも願ってる」

「イチくん、でも、あたし……」

「もう美月のことなんて知らねぇ。すげぇ矛盾な気もするけど、俺が大事にしたいから大事にするんだよ。だから美月もお前自身をお前が勝手に傷つけるな、逃げるな」


俺には、お前が必要だ。


ぎゅっと、さらに強く。美月の体を抱きこんだ。
言葉で伝わらなくても、せめて熱を分け与えられることが出来ればいいのにと思う。

この心音が触れてる身体を通して伝わるみたいに届けばいいのになとそれがたぶん願いなんだろうけれど。


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