最果てのエデン

ただ、寂しいとき誰かに傍にいて欲しいと思う。

ふと誰かのぬくもりを肌に感じたくなる夜がある。



そんな夜、あたしはいつも街で誰かを誘った。

同じ人とは何度もしようとは思わない。
そこに生まれるのは愛や恋なんかじゃない。

それは惰性だ。


いつだって新しく求める。
そして身体を触ってほしい。

名も知らないような男の指先だけが、その瞬間あたしの存在を証明してくれるように思えて。



………万葉。

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