最果てのエデン

ごめんねごめんね。あたしなんかが生きててごめん。ごめんイチくん。


表情のないうつろな瞳で、機械的に言葉を繰り返す彼女は、どこかに行ってしまいそうで恐ろしかった。

可愛らしかった顔は眼帯とガーゼで覆われていて痛々しかったけれども。
それよりももっと鮮烈に心を突いたのは、細い美月の腕から流れ落ちる鮮血だった。


強烈に感じたのは、怒りだった。

美月を可哀想と思うよりも、心配するよりもそれは激しくて。



だから、縛った。


『逃げんな、美月。死んで逃げるなんて、そんなの俺が許さない』






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