ひこうき雲
初恋
舞花(マイカ)side



「あっ飛行機雲・・・」


私が見た飛行機雲は真っ白な一筋の真っ直ぐな線が交差していた。


「舞花〜わき見したら誰かにぶつかるよ!」


あたしの親友のりかなが大声で言った。


「あ、うん。今いくー」

ドン!


あたしが振り向いた瞬間、何か甘い香りのするものにぶつかった。


「舞花!」


遠くからあたしを呼ぶりかなの声がした。


「大丈夫か?・・・あちゃー髪崩れちゃったな。」

太陽の光でよく見えなかったけど、真っ黒の軽く跳ねた髪の毛、地味な黒いメガネ。


「あ、す、すいません。」


彼は、あたしの髪の毛を優しく撫でながら微笑んだ。


「ん、OK!大丈夫だからわき見してた俺も悪いんだし。」


優しい・・・あっ制服に化粧が・・・


「あ、あの。制服に。」

「ん?あぁ大丈夫だろ。水洗いで落ちるから。」

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