黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】


あたしはお母さんの抱きしめる手を振り解き、自分の部屋へ走った。

階段をドタバタと駆け上がり、部屋に入って勢いよくドアを閉める。


「──ッ…」


なんかあたしに隠してる、ってわかっていたハズなのに……

溢れだす涙──…



あたしは一体なんなの……?

誰にも必要にされていなかったの……?


なんのために……
   生きてきたの──…?


誰か……教えてよ……


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