何も知らないあなたへ
ふと気付くと
ベッドの上にうつ伏せで寝てた

その事実を数秒後に脳が理解して
飛び起きて探すのは携帯


飲み干された3本のビールの空き缶の横に置かれた携帯を開けば


着信7件
メール3件


【何号室?】
【無視すんのか?(笑)】
【寝てんのか(笑)】

何の変哲もないただの文字
それなのに体の奥が震えて仕方ない


着信履歴一番上、発信すれば

「……何号室だよ?」







愛しい声が聞こえた





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