彼女は清楚なフリをして。
「ねぇ。あの人ってさぁ、帽子とメガネでよく見えないけど・・・。誰かに似てない?」

「なんか、『篠崎アイラ』に似てるっぽくない?」

「あぁ!そうそう。あたしも思ったぁ!」

シノザキアイラ?

誰やねん!それ。

なんて思っていたら、ブオォッっと突風が吹いた。

わっっ!スカートが!!

頑張ってスカートを抑えていたら、目の前にヒラヒラと帽子が降ってきた。

おっと。 ナイスキャーーッチあたし!


「「きゃーーーーーー!!」」

へ・・・?

あたし、そんなにカッコよかったかなぁ?

けど、みんなはあたしじゃなくて、

輪の中心にいる人を見ていた。


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