瑠璃色の見せた奇跡


そしてある日の夜、大変な事件が起きることとなる。


メイドによって食卓にスープのお皿が配られた時だった。


皆静かにスープを啜っていた。


百合がスープスプーンを持とうとして手を滑らせ床に落としてしまった。


メイドが拾うより早く、自ら身をかがめ、スプーンを拾おうとした拍子に、どういうわけか、スープ皿までひっくり返してしまった。


食器の割れる音が響き、『怪我はありませんか?』と皆、百合を気遣う。



『えぇ……大丈夫です。ごめんなさい。』


慌ててメイドが床に散らばった破片を片付けはじめる。




−みゃあぁ〜……−



百合の足元でうずくまり寝ていたミケが起き、小さな鳴き声を上げた。





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