ヌードなアタシ

『クラッシックをジャズ調で…
と、思ったんだけど。

実際ピアニカで弾いてみると
きびしいの…
プラス、ウクレレとオカリナでしょ…

どうしても軽やかな音色になるの。

で、変更して…

ジャズのスタンダードな曲を
軽やかにアレンジしてみたよ』




昼休み、アタシ達は中庭の片隅で

お弁当を食べながら楽譜を見て
奈緒の言葉に耳を傾ける。




『わたしが主旋律
卓己くんが伴奏
こまちちゃんがベース音ね。

とりあえず、3曲…』



『ごめん、奈緒…アタシ楽譜見ても
メロディがわからない。
どうしよう?』


『じゃあ、わたしが弾いて録音しておく。

それを聴けば分かりやすいでしょ』



『うん』



『ちょっと聴いてみる?
通して弾いてみようか…』


奈緒は、軽やかなタッチで
曲を弾く。


やっぱり…
奈緒はすごく上手い。

それが、鍵盤ハーモニカでも
充分に伝わる。

< 105 / 346 >

この作品をシェア

pagetop